役員コラム

月刊リージョナルスタイル11月号「採用競合が変わった」

リージョナルスタイル取締役の植田です。今年も残すところあと2か月となりました。私たちを取り巻く環境は、ますます混迷度合いを増してきているように感じますが、前を見据えつつ、日々歩を進めていきたいと思います。さて、今回は経験者採用の環境変化について書かせていただきます。

1. 大手企業の拠点採用

「勤務地限定の拠点採用」は、これまでにも金融や建設などの一部の業界では活発に行われていましたが、現在ではほとんど全ての業界で実施され始めています。またエンジニアやマーケティングといった職種だけでなく、本社のみに存在していたいわゆる管理本部職も、リモートワークなどが一般的になったことから、地域限定採用を実施する企業が増えています。

前回の記事でも書かせていただきましたが、これまでは転勤がない、本社勤務が可能といったことが口説き文句になっていましたが、それだけでは優秀な人材を獲得することが難しくなっています。

2. 採用競合は業界関係なく

経験者採用を実施する際に、同業界の企業の動きや採用手法などを参考にされる企業は多いと思います。しかし転職希望者の目線では、今や業界はあまり問題ではなく、自分自身のキャリアが活かせるか、新たなスキルが得られるかどうかでフラットに企業を比較しているのを感じます。

例えばですが、金融システムの開発を経験している人材の場合、これまでは地方のシステム会社、金融機関といった企業が主な転職先になっていました。しかし現在ではFinTech系のスタートアップ企業のほか、電子マネーを扱う企業、IT系のコンサルティングファームなど、非常に多くの企業が選択肢になっています。

このように、自社の採用対象者は一体どんな企業と採用競合しているか、その企業はどんな給与や仕事環境を用意しているのか、タイムリーに研究し対策をしていく必要が出てきています。昨今の厳しい採用環境の中、採用対象者と出会えた時には、しっかり“採りきる”ことが大切です。

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