リージョナルスタイル取締役の植田です。日々の生活コストが一層重く感じられる昨今。U・Iターン転職を希望される方も以前より増えてきた印象を受けます。
今回は、U・Iターンを検討する年齢層によって、「必要となる情報」や「準備が異なること」について整理してみたいと思います。
1. 「そろそろ転職」層
2021年の初婚平均年齢は男性30.7歳、女性29.1歳(※)。
この20代後半から30代半ばという年代は、地方出身で都会に暮らしている人が「そろそろ地元に戻ろうか」と考え始める時期と重なります。
キャリア相談の現場では「結婚するなら地元が近い人がいい」「子育ては親のいる地元で」という声をよく耳にします。
ただしこの層は、具体的な転職計画を立てているわけではなく、動機もまだ漠然としていることが多いのが特徴です。そのため、地元での暮らしや働き方がイメージしやすくなるような幅広い情報提供を、時間をかけて継続的に行うことが有効です。
※国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」
2. 「いよいよ転職」層
一方、「いよいよ転職を決断する段階」にあるのは、35歳から45歳くらいの方々が中心です。
この年齢層は多くの場合、「子どもがもうすぐ小学校へ入学するので、環境を整えたい」「親が高齢となり、そろそろ近くで暮らす必要がある」といった、明確な転職理由を持っています。
自身のキャリアやスキルが活かせる仕事が見つかるかどうかはもちろん重要なのですが、転職活動と並行して家族の同意や理解、住環境の整備、生活面のシミュレーションなど、複数の要素を短期間で調整しなければなりません。
仕事内容や働き方だけでなく、家族やライフスタイルとの調和が重要になるのが、この年齢層の転職活動の特徴。そのため企業側の選考も、スピード感が重要になります。
「そろそろ」と「いよいよ」では、転職に求める条件や行動のスピードが大きく異なります。タイミングに応じた適切な支援を提供し、一人ひとりが納得のいく決断をできるよう、伴走していきたいと思います。